なぜ老人だけが大阪都構想に反対したのか?「老害」の真実を探る

5月18日に開票された大阪都構想の住民投票(正式名称「特別区設置住民投票」)は、有権者(選挙人名簿登録者)210万人のうち約67%にのぼる140万人が投票に行き、ほぼ僅差ながら反対多数となった。結果を見て愕然とした人は多かったはずだ。なぜ大阪都構想は潰されたのだろうか。

現役世代は賛成した大阪都構想

大阪都構想の賛成・反対を「年齢層」で分けてみると、高齢者の反対が目立った。朝日新聞によれば、年齢層別の賛成率は以下のとおりであり、70代は61%が反対に回った。

20代 61%
30代 65%
40代 59%
50代 54%
60代 52%
70代〜 39%

圧倒的に反対票の割合が多かったのは70代以上の高齢者世代だ。続いて50代、20代の順に反対票の割合が多いが、50代や20代については賛否拮抗しており大勢に大きな影響はなかった。よって、大阪都構想は「老人による」反対票によって棄却されたのである。

若者の投票率が極めて低いことが明らかに

しかし、高齢者の反対票だけで住民投票を棄却できるのだろうか。高齢者の反対票がどれだけの力をもっているのか調べてみた。まず、年齢層別に有権者がどれだけいるのかを、大阪市の人口統計から算出すると、おおよそ以下のようになる。

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これと朝日新聞が発表した賛成率にもとづき、大阪市選挙管理委員会が発表した開票速報「賛成694,844票反対705,585」となるように、年齢層別の「投票率」をシミュレーションしてみると、驚くことがわかった。

名称未設定

20代、30代の投票率をほぼ「10%」程度にし、かつ高齢者の投票率をほぼ「100%」にしなければ、開票速報のとおりにならないのである。実際の有権者数の構成比は、上記と多少違うのだろうとは思うが、若者の投票率の低さは否めない。若者がもっと積極的に関与していれば、この住民投票は賛成多数となっていたはずである。一概に老人のせいとはいえず、若者の政治離れにも起因するものであるということを指摘しておく。

老人だけが反対した3つの理由

では、なぜ老人だけが大阪都構想に反対したのだろうか。理由は3つあると考えられる。

現役世代の未来より、高齢者の今を優先

大阪都構想が実現すると、「行政効率の向上」という名目のもと、大阪市が行ってきた様々な住民サービスが失われ、内容や規模が変わってしまうという指摘がある。やり玉にあがるのが「高齢者への」行政サービス。自分たちへの行政の質の低下を懸念して反対票を投じたというのは十分に考えられる。年間約200億円〜300億円のコスト削減効果が見込める大阪都構想は、現役世代や子供たちの未来のための政策だった。大阪の行政効率を向上して財政の健全化を目指していた。ところが老人は、住所変更などの負担を気にして高齢者たちの今の生活を優先したのだろう。

当事者意識のなさ

年金をもらいながら隠居生活を送っている老人にとっては、大阪都構想が掲げる「大阪府と大阪市の二重行政の解消」なんて正直関心のないテーマなのである。高齢者の生活が守られていればよいのであって、もう何かを変える必要がない。自分たち高齢者が生きているうちは余計なことをするな、というメッセージを発している。

変えたくない意識

大阪府と大阪市による二重行政の廃止、特別区同士が切磋琢磨することによる行政改革の推進、地下鉄・バス事業の民営化など、大阪都構想には様々なアイディアが盛り込まれていた。現在の大阪を変えなければ将来の大阪はないという強い危機感にもとづくものだ。しかし老人は「変えること」「変わること」を嫌う。大阪「府」に慣れ親しんできたノスタルジーだけで反対票を投じるのである。

現役世代を脅かす老人から参政権を剥奪せよ

急増する高齢者がもつ「声の力」は大きい。それを示す、高齢者人口の割合を見ていただきたい。

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4人に1人と言われてきた高齢者、もう3人に1人が高齢者となる時代はすぐそこに迫っている。つまり、30%以上の意思決定能力をもつということだ。会社でいえば30%以上の株式を握っているというのは相当な発言力を有することを示す。

年金をもらって悠々自適に暮らす高齢者は、現役世代など知ったことではない。自分の孫はかわいいかもしれないが、将来の子供たちの生きる日本まで考えられる老人は少ない。皆、「今の」自分たちの生活が大事なのである。高齢者への行政サービスは意地でも守りたい。そのためには現役世代が苦しもうが関係ない。自分たちは今まで年金を払ってきたのだから、その2倍にも3倍にもなる負担が現役世代を苦しめようとも構わない。

これからの日本を生きて行くのは「現役世代」なのであって「高齢者世代」ではない。老人の生きる未来は、残り20〜30年。それに対し、現役世代は残り50年以上生きていかなければいけない。さらにいえば子供たちは、残り80〜90年だ。したがって、「現役世代」やその子供たちのための行政が行われなければいけないのである。それを老人が妨害しようとするならば、老人から参政権を剥奪するのも一つの選択肢だろう。

老人への意識改革を強く促したい。老人は、先の短い自分たちのことより、子や孫のことを考えた意思決定をすべきである。それができないならば、20歳になるまで参政権が与えられないのと同様、70歳以上は参政権が与えられなくてもやむを得ない。これからの時代を創っていく人間ではなく、将来を見据えて改革をする意思もなく、正常な判断能力を有しているのかも疑わしい老人が、意思決定の1/3以上を牛耳ろうとしている実態に、日本国民はもっと危機感をもったほうがよい。

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